些末なこと

何の役にも立ちません

誰かの話のこと

人の話を聞くのが好きだ。前向きな話もネガティブな話も。聞いた話を別の人に話すのも好き。でもおつむが壊れつつあるので(前から)誰から聞いた話を誰に話したのか覚えていられない。

ワカサギ釣りをしていてスマホを湖に落とした友人の話とか、インド旅行で「安くていい宿があるよ」って現地の人に連れていかれ、本当に良い所だったので泊まり、翌朝やたらいい匂いがしてきて外に出たら宿の裏が遺体の焼き場だった話とか(そのまま連泊したらしい)、そのうち聞いた話を本人にしてしまいそうだ。

お茶を飲みながらそんな話を聞けるのって、贅沢な時間だったんだなと今は思う。最近、友人とメールすると「無事でいてね」とお互い言い合う。こんな日がくるとは思わなかったけれど、慣れ切った日常を愛おしむ機会にはなったのかもしれない。一日も早く、世界中の最小限の弊害とともに平常へ戻れますように、とそればかり。

 

ハリー・ポッターの映画をいくつか観直していて、そばで観ていた妹に「これって~だよね」と言われ驚愕する場面がいくつかあった。わたしは本を読んでおらず彼女は熟読しているので、映画で説明されなかった、でも知れたら楽しい設定を色々教えてくれた。これ省略しちゃうの!と言いたくなるようなフックになる部分もあったので、これを機に本もちゃんと読んでみようかな…。訳がちょっと苦手で何度も挫折してしまったのだけど。

妹は長年の勘でわたしがわくわくする話や展開を知っているので、そういうのを絶妙なタメをつくりながら話すのが上手い。ので、映画やゲームのあらすじを話してもらうのはとても楽しい。性格も見た目も嗜好も全く違うのにそれなりに仲がいいのは一緒に暮らしていたからだろうけど、最終的にどうしても分かり合えない部分があるのは長女か次女かという境遇の違いだろう。そこの溝は少しだけ寂しかったりする。それでも、おばあちゃんになっても彼女と映画観てあれこれ言ったり、ゲームしたりできていたらいいなとぼんやりと思った。

 

追記:妹に「分霊箱がさ」と何度言っても聞き取ってくれないのでなんでだろうと思ったらラストまで読んで&観ていないらしい…。それでよく講釈をたれるなあ、わたしが悪気なくネタバレしたらどうするつもりだったのか。あと人は知らない単語を聞き取れないものなんだなと改めて分かりました。